2013年8月16日金曜日

グリーフブック


「わかった!Kちゃんは天国にいったんだね。よかったぁ。」

小さい弟をなくした小学校低学年のお姉ちゃんとお話ししたときのこと。
一緒に看取ったのですが、何がおこったか分からず不安そうにしていたんです。

時間に限りがあると分かってから、病室に一緒に泊まってもらっていました。
その瞬間も、一緒に見送りました。

お父様、お母様は当然泣かれている。
可愛い弟に何が起こったんだろう?
でも、なんて聞いたらいいかわからない。そんな様子でした。
 


 御両親と相談して子供向けの死生学の絵本を読みました。
別室で私と二人。。
パタンと本を閉じたとき、にこっとしてそう言いました。..
何故か、ニコニコのお姉ちゃん。

私の方が戸惑ってしまって。。思わず、「えっ、天国ってどこにあるの?」
「え?お空の上だよ。」とお姉ちゃんが上を指差して教えてくれました。

「あぁ、よかった。」
「天国ならいいよねっ。」

あれから、10数年未だに無理にすりこんでしまったかなぁと反省したりするのですが。
同じ時期の朝、こんな青い空を見ると、天国あるかも。。と思ったりもします。


このお姉ちゃんも、もう大きくなっているんですよね。
どんなお姉さんになっているか、時々想像するけれど。。もう会うこともなくて。

グリーフケアってなんでしょう?
遺された方の人生にずっと必要なのだと思います。
お姉ちゃんも、きっと弟のことを忘れず優しい女性になっていると信じているのです。


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